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セキュリティやソフトウェアについてのあれこれ

オライリー本読み放題サブスクO’Reilly online learningを使ってみたらとても良かった

オライリー本読み放題のサービス「O’Reilly online learning」 (旧 Safari Online Books)を使ってみたところとても良かったのでまとめてみました!

 

(更新 2022/08/06 ACMの会員特典からO’Reilly online learningがなくなりました。そのため、ACMの会員になってもO’Reillyを読むことができないのでご注意ください。)

 

(更新 2020/11/17 日本語の書籍が一部追加されたそうです!)

今までは英語などのみでしたが、日本語の書籍が一部読み放題の対象となったそうです!

 

(更新 2020/06/12 内容を更新しました!)

ACMの会員の特典ではオンライントレーニングなどの一部サービスが2020/06/22から利用できなくなりました。オライリー本の読み放題サービスは継続して利用できます!

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O’Reilly online learningとは

英語のオライリー本が読み放題

O’Reilly online learningとは英語版のオライリーの本が読み放題のサブスクサービスでO’Reilly Mediaが運営しています。

(O’Reilly Mediaの日本法人がオライリー・ジャパンのようです)

価格

価格は、月額$49  or 年間$499となっており、オライリー本1.5冊分の価格で月に読み放題になるくらいの設定です。

 

2020/05/30時点で言語毎のコンテンツ(本以外も含め)としては英語は51,445タイトルあるようです。

英語以外のコンテンツも少しありますが、日本語はないです

 

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(2020/11/17 追記)

ついに日本語の書籍が一部対象となったそうです!

 以下のページに現在サブスク対象の書籍がまとめられています!

O'Reillyサブスクリプション和書まとめ - kawasima

 

コンテンツの豊富さを考えるとこの金額でもかなりお得ですが、年間$99でサービスを利用する方法があります。

また、10日間のトライアルもできるのでまずはこちらを利用してみるのがおすすめです。

 

年間$99ドルで読む方法

ACM(Association for Computing Machinery) という学会の会員になることで年間$99 (約1万円)で上記のサービスを使うことができます。

 

これは、ACMの会員の特典の一つにO’Reilly online learningが含まれているのでO’Reilly online learningに登録するよりも安くサービスが利用できるというものです。

 

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Membership Benefits

 

登録方法は以下の記事を参考に行えばできます。

agnozingdays.hatenablog.com

 

ざっくり説明するとこちらのJoinのページか「ACM Professional Membership」をクリックして、必要な情報とクレジットカードの情報(or Paypal)を入力するだけです。

 

ただ、全て英語のため少し面食らうのと不安になるかもですが、グーグル翻訳が使えるのでそこまで大変ではないです。

 

注意点は、会員資格として以下を満たしている必要があります。

 

Membership Qualifications
You must satisfy one of the qualifications below:

  1. Bachelor's Degree (in any subject area); or
  2. Equivalent Level of Education; or
  3. Two years full-time employment in the IT field.

 

社会人であれば多くの方が満たしていると思うので問題ないと思います。

 

また、学生であれACM Student Membershipがあるのでこちらで登録することで年間$19ドルで会員になることができます!

(学生時代に知りたかった!)

 

会員登録後に、@acm.orgのアカウントが発行されるのでそのアドレスを使ってO’Reilly online learningにログインできるようになります。

 

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アドレスを入れると「Single Sing On」のボタンに変わるのでクリックし、acmのログインページに遷移するのでアカウント名とパスワードを入力すればOK!

 

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ACM会員の特典内容が変わり2020年6月22日以降 O’Reilly online learningの一部サービスが利用できなくなりました。

 

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以下で詳しく説明しますが、ライブオンライントレーニング等のサービスが利用できなくなりました。

オライリー本、動画コンテンツは引き続き利用できます!

 

コンテンツ

O’Reilly online learningで利用可能なコンテンツを紹介します。

 

オライリー本

当然ですが、オライリー本が大量にあります。

古い本ですが、今でも人気な「リーダブルコード」の英語版「The Art of Readable Code」もあります。

最近発売された「実践 bashによるサイバーセキュリティ対策」も「Cybersecurity Ops With Bash」という名前であります。

 

加えて、Early Releasesでまだ出版されていない本も読むことができます。

例えば、「Cloud Native Go」は2021年5月発売予定ですが読むことができます。

しかし、本によってはまだ1章までしか公開されていないものなどがあるのでEarly Releasesの物を読むときはその部分を理解して読む必要があります。

(また、誤字脱字などもあるかもしれません)

 

Manning Publications

Manning Publicationsの本も読むことができます。

例えば、「Docker in Action」「Spring Microservices in Action」のような〜 in actionというタイトルの本を見たことがある人もいるかと思いますが、あのシリーズを出しているところの本も多くあります。

 

動画のコンテンツ

実はオライリー/Manning Publicationsの本だけがある訳ではなく、動画のコンテンツもかなり豊富にあります。

 

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Python Fundamentals [Video]

 

Udemyを使って動画を見ながらプログラミングを勉強することもあったのでこれからはO’Reilly online learningで良い動画があればこちらで勉強できます。

 

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字幕を付けられたり、速度調整、Transcriptionがありますが、日本語の字幕はありません。

プログラミングの学習であればコードを書き写したりしながらなんとなくわかれば大丈夫だったりします。

 

セキュリティ系の動画で「The Art of Hacking (Video Collection)」というものもあり、今度見てみたいと思っています。

 

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資格の学習

 (更新 資格学習のサービスは2020/06/22から利用できなくなりました)

資格の学習のためのコンテンツもあります。

 

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AWS Certified、CISSP、Certified Ethical Hacker (CEH)、Cisco CCNA、CompTIA Security+、Google Cloud Certifiedなど。

これも本と動画のコンテンツで提供されています。

オライリー本なしでこの部分だけでもかなり価値がありそうです。

 

倫理的ハッカー資格 CEH vs OSCP どっちを受けるべきか - Security Index

 

それ以外

 (更新 以下のオンライントレーニングやサンドボックス環境でのトレーニングサービスは2020/06/22から利用できなくなりました)

これ以外にも私はまだ利用できていないのですが、LIVE ONLINE TRAININGやSandbox環境を使ったコーディングの学習があります。

 

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O’Reilly online learningにはないもの

あの本の英語版読みたい!と思ってもないものもあります。

最近でもかなり売れているオライリー本に「ゼロから作るDeep Learning」があると思いますが、この本はO’Reilly online learningにありません。

なぜかというとこの本が英語のオライリー本を翻訳して出したものではないためです。

 

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(Kindle版でも5,926円)

 

どんな本や読みたい本、コンテンツがあるかどうか確認したい人はこちらの検索ページから探してみるといいかもしれません。

 

使いやすさ 

ブラウザ

chromeで開けば翻訳機能を使って英語の本でも日本語で読めます。

機械翻訳なので読みにくさはありますが、気になる部分だけ英語に戻して読む or 基本英語で読んで一部翻訳を使うなどすれば英語の勉強にもなるので結構良いと思います。

 

また、ダークモード、文字サイズの変更、検索機能もついているので結構便利です。

私は使わないのですが、Highlight機能やNote機能もあります。

 

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Chromeの拡張機能のMouse Dictionaryを使うと単語の意味を調べることも楽になるのでおすすめです。

 

アプリ

iOS, Android共にあります。

ブラウザ版と同様にダークモード、文字サイズ、Highlight、Note機能があります。

使いにくい訳ではないですが、可もなく不可もなくという感じです。

 

検索機能

これはこのサービスならではの使い方で、例えば「SSRF (Server Side Request Forgery)」について知りたいと思った時に、O’Reilly online learningの検索窓でSSRFを検索すると、SSRFについて少しでも書かれている本が表示されます。

 

リンクからすぐにSSRFについて書かれている部分を読むことができます。

 

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本を一冊読みたいわけではないけど、この部分を読みたい!とか、ネットの情報じゃなくてちゃんとした情報源から調べたい!などを実現できるのが凄い。

値段の高いオライリー本をつまみ食いできるというのは豪華。

 

高い本一冊買ったから全部読まなきゃ、から、知りたいことにフォーカスを当てていろんな本を読むこともできます。

 

最後に

これだけのコンテンツが入っていて年間$499 or $99は安すぎると正直感じました。

世界展開しているサービスだからこそこの値段で提供できていると思います。

2019 Top IT Training Companiesにも3年連続で選ばれていることも納得ができます。

 

10日間のトライアルもありますのでやってみる価値はあると思います。

 

日本語の書籍も追加されたのでかなりおすすめです!

 

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